在留資格変更の手続きについて

1　はじめに

留学生が、日本国内の企業等に就職し引き続き在留することを希望する場合は、「出入国管理及び難民認定法（以下「入管法」という）」に定められる手続きにより、「留学」から「技術」「人文知識・国際業務」等就労の在留資格への変更許可をあらかじめ受ける必要があります。

2　就労を目的とする外国人の受入れ方針について

わが国では、専門的、技術的分野の外国人労働者の受入れをより積極的に推進することが政府の方針となっています。

一方、いわゆる単純労働者の受入れについては、十分慎重に対応することを基本方針としており、入管法には、単純労働に従事することを目的とした在留資格は設けられておりません。

3　就労の在留資格とは

わが国に在留する外国人は、許可された在留資格の範囲内の活動を行うことができます。就労が認められる２１の在留資格のうち、留学生が変更できる在留資格は主に「技術」、「人文知識・国際業務」です。

これらの在留資格の活動内容と許可基準は次のとおりです。

在留資格	技　　術	人文知識・国際業務
活動内容	理学、工学その他の自然科学の分野に属する知識を必要とする業務	法律学、経済学その他の人文学の分野に属する知識を必要とする業務	外国の文化に基盤を有する思考又は感受性を必要とする業務
職種別	システムエンジニア、技術開発、設計、品質管理　他	企画、マーケティング、財務　他	通訳・翻訳、語学の指導、広告、宣伝，海外取引業務、デザイン　他
許可基準	① 従事する業務に必要な技術や知識にかかる科目を専攻して大学・短大・大学院・高等専門学校を卒業していること、又は10年以上の当該業務の実務経験があること		① 3年以上の当該業務の実務経験があること（大学・短大・大学院を卒業した者が通訳・翻訳、語学の指導に従事する場合は経験不要
許可基準	② 日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上の報酬を受けること ③ 就職先の企業等も事業が適正に行われ、安定性及び継続性が認められること

なお、専修学校の専門課程を修了し、「専門士」の称号を取得する者については、従事する業務内容が「技術」又は「人文知識・国際業務」のいずれかに該当し、かつ、就職先の職務内容と専修学校における修得内容に関連性があれば、上記許可基準①に関わらず、在留資格の変更が許可されます。

4　申請書類について

在留資格「人文知識・国際業務」,「技術」への変更許可申請のための提出書類の概要は、次の通りです。

平成21年9月1日の規則改正により申請書の改正及び区分毎による提出書類に変更されています。

	カテゴリー1	カテゴリー2	カテゴリー3	カテゴリー4
区分（所属機関）	①日本の証券取引所に上場している企業 ②保険業を営む相互会社 ③公共法人等	前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表により1,500万円以上の納付が証明された団体・個人	前年の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表が提出された団体・個人（カテゴリー2を除く）	左に該当しない団体・個人
全カテゴリー共通書類	在留資格変更許可申請書（申請人等作成用／所属機関等作成用各2ページの構成：本紙作成者注）・・・1通パスポート及び外国人登録証明書・・・提示カテゴリーを証明する書類・・・適宜カテゴリー1：会社四季報又は国内証券取引所への上場を証明する文書（写し）主務官庁から設立の許可を受けたことを証明する文書（写し）カテゴリー2・カテゴリー3：前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表 (受付印のあるものの写し) 専門学校を卒業し専門士の称号を取得したことを理由とする申請については、専門士の証明書・・・1通
カテゴリー3及びカテゴリー4に必要な書類	申請人の活動内容等を明らかにする次のいずれかの資料 ①労働契約を締結する場合労基法第15条第1項及び同法施行規則第5条に基づく、労働条件を明示する文書・・・1通 ②日本法人である会社の役員に就任する場合（以下、記載省略） ③外国法人日本支社に転勤及び会社以外の団体役員に就任の場合（以下、記載省略）申請人の学歴・職歴その他経歴等を証明する文書 (1)申請に係る知識を要する業務に従事した機関及び内容並びに期間を明示した履歴書・・・1通 (2)学歴又は職歴等を証明する次のいずれかの文書 ①大学等の卒業証明書又は同等以上の教育を受けた事を証明する文書(注1)・・・1通 ②関連する業務に従事した期間を証する文書当該技術又は知識に係る科目の専攻期間の記載された学校の証明書・・・1通＊外国の文化に基盤を有する思考又は感受性を必要とする業務に従事する場合（大学を卒業した者が翻訳・通訳、語学指導に従事する場合を除く）は、3年以上の実務経験を証明する文書・・・１通 ③IT技術者については、「情報処理技術」の合格証書又は資格証書・・・１通 ※ 専門士の称号を取得して申請を行う場合は、(2)の書類は不要事業内容を明らかにする次のいずれかの資料 ①勤務先等の沿革、役員、組織、事業内容（主要取引先と取引実績を含む）等が詳細に記載された案内書・・・1通 ②その他の勤務先等の作成した上記①に準ずる文書・・・1通 ③登記事項証明書・・・1通直近の年度の決算文書の写し・・・1通

注1）6(2)①項：「技術」については、DEACC制度（インド電子省／IT省認定資格制度）の資格保有者は、その認定証(レベル「A」「B」「C」に限る)・・・1通が必要です。
注2）カテゴリー4については、1～8の提出書類の他に「前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表を提出できない理由を明らかにする資料」が必要です。

5　審査のポイント

上記4で説明した申請書類が受理されると審査が行われることになります。審査結果については申請当日ではなく、後日（約1～2ヵ月程度）改めて郵送により通知されることになります。実際の審査に当たっては、まず、新たに行おうとする活動が、「技術」、「人文知識・国際業務」等の在留資格のいずれかに該当することが求められます。つまり、大学等における学問分野との関連性を有する業務又は語学等、外国文化に基盤をもつ思考・感受性を要する業務に就くことが大前提です。次に法務省令で定められた審査基準に適合しているか否か、さらに、当該外国人の在留経緯やこれまでの在留状況も審査の対象となります。

≪ポイント≫

①　本人の学歴（専攻、研究内容等）や経歴から相応の技術・知識等を有する者であるか。
②　従事する職務内容からみて本人の有する技術・知識等を活かせるようなものか。
③　本人の処遇（報酬等）が適当であるか。
④　雇用企業等の規模・実績から安定性・継続性が見こまれ、さらに本人の職務が活かせるための機会が実際に提供されるものか。

6　在留資格の変更等（入国・在留関係各種申請書）に係る各種申請用紙について

最寄りの入国管理局・支局・出張所、又は入国管理局のホームページより入手することが出来ます。

≪入国管理局：ホームページ≫
http://www.immi-moj.go.jp/

「各種手続案内」の『各種申請用紙はこちら』をクリック
http://www.moj.go.jp/ONLINE/IMMIGRATION/list.html

『２　在留資格変更許可申請』をクリック
http://www.moj.go.jp/ONLINE/IMMIGRATION/16-2.html

【申請書については】
「申請書様式」欄の『１　在留資格変更許可申請書（新様式）』をクリック
技術：http://www.moj.go.jp/ONLINE/IMMIGRATION/16-2-17.xls
人文知識・国際業務：http://www.moj.go.jp/ONLINE/IMMIGRATION/16-2-17.xls

【提出書類一覧については】
「必要書類・部数」欄の『日本での活動内容に応じた資料』をクリック

在留資格変更の手続きについて

1 はじめに

2 就労を目的とする外国人の受入れ方針について

3 就労の在留資格とは

4 申請書類について